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【IKIGAI探求 Vol.2】幸福論の次へ。「光と影」を抱きしめる、生きがい8大先行研究

ー 苦悩とプロセスを「生きる支え」という価値に変える、現代社会に実装する実践的フレームワーク ー

一般社団法人日本IKIGAIデザイン協会が提唱するIKIGAI(生きがい)という概念は、単なるポジティブ思考や流行りの幸福論とは一線を画します。

人が「なぜ生きるのか」「なぜ働くのか」を問い続けてきた哲学的・心理学的な長い知の系譜に位置づけられ、特に社会や会社に期待できず、虚しさを感じている人にこそ、その深い本質が響きます。

本記事では、「生きがい」がどのような思想の上に成り立ち、現代のウェルビーイング(幸福論)とどう異なるのかを、先行研究に基づき、「光と影の両方を抱きしめる」という視点から徹底的に解説します。

1. 生きがいの先行研究:苦悩とプロセスに見出す本質

生きがいは、順調な人生の「副産物」ではなく、人生の影の部分や歩み続けるプロセスの中にこそ、その本質が現れると先行研究は示しています。

1-1. 神谷美恵子『生きがいについて』(1966年):苦しみの中に意味を見出す

日本で「生きがい」を最も深く探究した人物の一人が、精神科医の神谷美恵子氏です。
神谷氏は、国立療養所・長島愛生園において、社会から隔離されたハンセン病患者と長年向き合いました。深い苦しみと孤独の中に置かれた人々が、なお「生きる意味」を見出し穏やかに生きるという事実に注目し、以下の結論に至りました。

  • 生きがいは「生きる支え」である。
  • それは幸福や快楽とは異なる。むしろ、苦しみや絶望の中でこそ、その本質が現れる。

神谷氏はこの考察を通じて、生きがいは順調な人生の副産物ではないという、重要な視点を示しました。

1-2. V・E・フランクル『夜と霧』(1946年):最後の自由──態度を選ぶということ

オーストリアの精神科医V・E・フランクル氏は、ナチスの強制収容所での極限的な体験を通じ、人はすべてを奪われても「状況にどう向き合うか」という態度だけは奪われないという「最後の自由」を発見しました。

人間から一切を奪うことはできても、どのような態度を取るかという自由だけは奪えない、とフランクル氏は述べています。フランクル氏のロゴセラピーは、生きがいを「外的条件」ではなく、意味との関係性として捉える視点を示しています。

1-3. マズローの自己実現理論:到達点ではなく、成り続けるプロセス

アブラハム・マズローは欲求5段階説で知られますが、晩年に自己実現とは「完成した状態」ではなく「成り続けるプロセス」であることを強調しました。

自己実現している人とは、完成した人ではなく、成り続けている人であるというマズロー氏の視点は、生きがいを「獲得すべきゴール」と誤解することへの重要な歯止めとなると言えます。

1-4. チクセントミハイのフロー理論:没頭する瞬間の充実

ミハイ・チクセントミハイは、人が最も充実感を覚える状態を「フロー」と名づけました。それは、好きなことに没頭し、時間感覚や自己意識さえ薄れる状態です。

人が最も幸福を感じるのは、結果や達成の後に現れるものではなく、没頭している瞬間である。とチクセントミハイ氏は説きました。この理論は、プロセスのただ中で生きがいが立ち上がるという視点を示しています。

1-5. 日本の高齢者福祉研究:日常生活の中にある生きがい

日本の高齢者福祉研究は、生きがいが壮大な目標や社会的成功だけでなく、朝の散歩や人との会話、庭の花を眺めることなど、日常のささやかな営みの中にも確かに存在することを明らかにしました。この研究は、生きがいが特別な人のものではなく、誰の生活の中にも現れうるものだという視点を提供しています。

1-6. 茂木健一郎『IKIGAI』(2017年):統合的な視座としての生きがい

脳科学者の茂木健一郎氏は、脳科学を起点としながら、心理学、哲学、禅、社会学などを横断し、生きがいの全体像を提示しました。

茂木氏の重要な貢献は、生きがいを「特別な才能や使命」ではなく、誰の脳にも備わった仕組みとして説明した点にあります。これにより、生きがいを学際的・統合的な視座から捉えることが可能になったと茂木氏は述べています。

1-7. マーク・ウィンのIKIGAIチャート:世界に広がった生きがい

2014年、デザイナーのマーク・ウィン氏が作成した「IKIGAIチャート」は、日本の「生きがい」という言葉を世界に広めるきっかけとなりました。

この図式は、生きがいを「好きなこと」「得意なこと」「稼げること」「世の中に役立つこと」の条件の重なりとして分かりやすく可視化しました。一方で、先行研究が扱ってきた苦しみや未完成性といった深遠な側面を捉えきれていない側面もウィン氏は指摘されています。

1-8. 成人発達理論(ロバート・キーガン):人生とともに変容する生きがい

ロバート・キーガンらの成人発達理論は、人の意識や世界観が、年齢とともに質的に変化していくことを示しました。

この理論は、生きがいもまた、人生の段階とともに、その質や深さを変えていく(発達とともに変容する意味)という視点を提供します。この視点は、生きがいを「獲得すべき固定的なゴール」ではなく、生涯を通じて成り続けるプロセスとして理解するうえで重要です。

2. 生きがい概念を多角的に捉える:先行研究の比較整理

第1章で詳述した8つの先行研究・理論を一覧で整理し、生きがいという概念の多面的な姿を浮かび上がらせる各理論が生きがいのどの側面を照らし、どのように補完し合っているかを整理します。

理論・モデル提唱者生きがいの捉え方特徴的な視点
生きがい論神谷美恵子苦しみの中で人を支える意味苦悩と意味の不可分性
ロゴセラピーV.E.フランクル態度を選ぶ自由としての意味意味への意志・主体性
自己実現理論アブラハム・マズロー成り続けるプロセス到達点を否定する発達観
フロー理論ミハイ・チクセントミハイ没頭の中で生じる充実プロセスそのものの価値
高齢者福祉研究日本の福祉研究日常生活の中の生きがい役割・つながり・QOL
生きがい統合論茂木健一郎脳に備わった仕組み学際的・統合的視座
IKIGAIチャートマーク・ウィン条件の交点としての目的可視化・国際的普及
成人発達理論ロバート・キーガン発達とともに変容する意味意識構造の質的変化

【生きがい概念の3つの視点】

この比較整理から、生きがいは以下の3つの重要な視点を持つことがわかります。

  1. 光と影の両面性:苦しみや絶望をも包み込む、人生の深い概念であること。
  2. プロセスとしての生きがい:「到達すべきゴール」ではなく「歩み続けるプロセス」であること。
  3. 民主性:特別な人だけのものではなく、誰もが日常の中で見出せるものであること。

3. ウェルビーイング・武士道・商人道との比較:「光と影」を抱きしめる生きがいの独自性

社会や外部環境に希望を見出せない現代において、「生きがい」が現代の幸福論や日本の伝統的な価値観の中で、どのような独自の位置を占めるのかを解説します。

観点生きがいウェルビーイング武士道商人道
基本性格生き続ける意味良好な状態規範倫理
光と影両方含む光中心死と覚悟利益と信用
時間軸瞬間と持続現在生涯世代
測定物語的指標化不可数値
レジリエンス抱え続ける力回復不屈倹約
他者関係共鳴調和忠義三方よし

ウェルビーイング・武士道・商人道との共通点と違い

  • ウェルビーイング:「良好な状態」や「光」を中心とするのに対し、生きがいは苦しみや影をも包み込み、「光と影の両方」を抱きしめる概念です。また、ウェルビーイングが数値で測定できるのに対し、生きがいは物語として語られるものである点も異なります。
  • 武士道:「いかに死ぬか」を問う規範に対し、生きがいは「いかに生きるか」を問います。武士道の「自分を超えた何かのために生きる」という精神は、現代の生きがいにも受け継がれています。
  • 商人道:「三方よし」という社会倫理は、生きがいの「稼げること」「役立つこと」の次元と共鳴します。しかし、商人道が「家業の永続」という外的な目標を重視するのに対し、生きがいは「内なる羅針盤」という個人の主観的な意味を起点とします。

現代のウェルビーイング(Well-being)が「良好な状態」や「光」に焦点を当て、数値で測定されるのに対し、生きがい(IKIGAI)は苦しみや影をも包み込む「光と影の両方」を抱きしめる統合的な概念です。

生きがいは数値ではなく、個人の経験と意味が込められた物語として語られるものである点に独自性があり、現代のウェルビーイング論を超えて「なぜ生きるのか」という根源的な問いに深く答える視座を持っています。

4. IKIGAIデザイン協会が目指すもの:苦悩を価値に変える「実践的フレームワーク」

一般社団法人日本IKIGAIデザイン協会は、先行研究で培われた「生きがい」の深い知恵を、現代社会の「働き方」「生き方」「経営」の文脈で実践的な概念として実装することを目指しています。

生きがいは、特定の環境に依存する精神論ではなく、人生の苦悩とプロセスを価値に変える実践的なフレームワークです。

  • 生き方:「光と影の両方を抱きしめる」力、そして困難を乗り越える「生きる支え」となる「内なる羅針盤」を提供します。
  • 働き方:「なぜ働くか」の問いに答え、プロセスに意味を見出す主体的なキャリア形成を支援します。
  • 経営:「三方よし」の精神を受け継ぎ、社会貢献と従業員の「生きる意味」を両立させる持続可能なパーパス経営を実現します。

長い知の系譜に立脚した「生きがい」という考え方を、あなたの人生や組織に活かしてみませんか。

シリーズ記事一覧

*シリーズ記事は順次リリースを進めてまいります。今しばらくおまちください。

監修者画像

【監修者】熊倉 利和

一般社団法人日本IKIGAIデザイン協会 代表理事/IKIGAI WORKS株式会社 代表取締役/IKGAI広場 編集長

新卒であさひ銀行(現りそな銀行)に入行後、慶應義塾大学大学院(MBA)を経て、セルメスタに転職、2011年に代表取締役に就任。2021年、IKIGAI WORKS株式会社を設立。
健康経営伝道師として350社と750万人にデータヘルス計画や健康経営のコンサルティングを実施。生きがい・働きがいを持って経営を推進するトップランナーらとのインタビューや講演、イベント開催など健康経営や働きがいの普及啓発に取り組む。今では健康経営、ウェルビーイング、人的資本経営を包含し、「IKIGAI経営」の普及啓発へ公私ともに邁進。IKIGAIオタクとしてすべての社会に「生きがい」を広めることを生業とする。

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