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健康経営銘柄企業:塩野義製薬株式会社 お取組み事例(後編)

前編はこちら

前編では、古くから続く健康経営の歴史や健康保険組合との結びつき、心身に対する健康施策などについてお伺いしました。後編となる本記事では、禁煙、重症化予防の施策や今後の展望についてお話しいただきます。

4.禁煙、重症化予防の施策

─ では、先ほど3つめのポイントにあげられていた「禁煙」についてはいかがでしょうか。

樺木さん:2008年に27.5%だった喫煙率が、2015年に17.1%になり、それからも徐々に下がり続けています。施策としては、禁煙プログラムをつくったり、禁煙補助を出したりしました。まずは一部敷地内禁煙や作業時間内禁煙などから始め、禁煙の仕組みを徐々に広げていきました。社長自身が吸っていないというのも大きいです。先ほども申し上げたとおり、事業所ごとに禁煙を含め健康宣言の具体化の目標を立ててもらっているので、わたしたちが半年ごとに進捗を聞いて、後押しをしながら進めています。禁煙も健康宣言のひとつに組み込まれています。最終的には敷地内完全禁煙が実現できればと思っています。

─ メンタルヘルス対策は事業主主体ですが、禁煙施策は健保主体ですか?

樺木さん:禁煙補助を提供しているのは健保ですが、安全衛生委員会で目標を決めていますので、まさに健保と会社がコラボして実施しています。そういった意味では、健康ウォークも一緒にやっていますね。また、2009年に、社長と産業医一同と健保理事長の3者で禁煙声明を出しています。先ほどの健康ウォークしかり、さまざまなイベントに対して社長がメッセージを出しているのも弊社の特徴と言えるのではないでしょうか。

─ イベントごとに社長がメッセージを出すという会社は初めて聞きました。めずらしいですし、なにより効果がありそうですね。ちなみに、重症化予防についてはどうでしょうか?

樺木さん:重症化予防は健保のほうでやっています。血圧が高い方や糖尿病の検査値が悪い方については、受診勧奨や生活(食事、運動)指導を行っています。ただ、対象となる方の数が、一般的な数値と比べてそもそも少ないようです。

─ たしかに、2009年から健康ウォークを年2回やっていらっしゃって、その参加率の高さからも社員の健康意識の強さが伺えます。そういった意味で、特定保健指導のなかで、積極的支援と動機付け支援のウエイトも減ってきているのでしょうか。

樺木さん:2015年度、積極的支援は5.1%、動機付け支援は6.1%でした。2014年の時点で、特定保健指導実施率100%を目指すと記しています。特定健康診査等実施計画書上の数値としては、2016年度の実施率が86.8 %(被保険者約100%、被扶養者62.8%)まであがってきました。

─ 一般的に、保健指導の対象者の割合としては2割くらいですので、積極的支援と動機付け支援を合わせて11%というのは、すばらしい数字ですね。特定保健指導の実施率が2014年度で77.1%まで上がってきているのも驚くべき実績です。40歳以下の方々の定期健診についてはいかがでしょうか?

樺木さん:定期健診の内容については、法定以外の項目も充実させています。バリウムも35歳過ぎると検査対象となりますし、眼底やエコーなども入っており、一般的な健診より項目が多いということは聞いています。血液検査ではヘモグロビンや血糖値なども見ますね。

5.今後の展望について

─ 今後の展望についてお聞かせください。

樺木さん:そうですね、まずは健康ウォークの参加率についてです。参加率は登録率であって、参加登録した40%の社員が実際ウォーキングに取り組んでいるかというと、そうではない場合もあります。例えば営業の方ですとか、もっと健康になっていただきたい層を中心にプッシュするなど、次の課題にしていきたいと考えています。食を含めて従業員がより健康になり、パフォーマンスを出せる用意をするというのが、次の施策になるかな……と計画中です。

─ 食という意味で、塩分測定なども健診項目に取り入れていらっしゃるとか?

樺木さん:塩分測定はまだやり始めたばかりです。健診時の推定塩分量測定や社員食堂の業者さんに減塩メニューを開発してもらったりしています。社員食堂は工場や研究所、大きな事業所など全国で5カ所ありますが、スタートしているのはまだ1カ所だけです。今後拡大していきたいですね。

今はさまざまな会社さんが健康経営に力を入れ始めて、差が徐々にせばまってきていると感じています。せっかく健康経営銘柄やホワイト500に選んでいただいたので、このまま維持できるように努力を続けたいと思っています。視点を外に広げながら動きつつも、まずは自社の従業員の健康をきっちり確保して、よりパフォーマンスを出せるようにしたいです。

─ 本日はありがとうございました。

前編はこちら


<企業データ>

会社名:塩野義製薬株式会社
事業内容:医薬品、臨床検査薬・機器などの製造・販売
本社所在地:〒541-0045 大阪市中央区道修町3丁目1番8号
資本金:212億7,974万2,717円
連結従業員数:合計 5,511名

シオノギ製薬(塩野義製薬)

監修者画像

【監修者】熊倉 利和

一般社団法人日本IKIGAIデザイン協会 代表理事/IKIGAI WORKS株式会社 代表取締役/IKGAI広場 編集長

新卒であさひ銀行(元りそな銀行)に入行後、慶應義塾大学大学院(MBA)を経て、セルメスタに転職、2011年に代表取締役に就任。2021年、IKIGAI WORKS株式会社を設立。
健康経営伝道師として350社と750万人にデータヘルス計画や健康経営のコンサルティングを実施。生きがい・働きがいを持って経営を推進するトップランナーらとのインタビューや講演、イベント開催など健康経営や働きがいの普及啓発に取り組む。今では健康経営、ウェルビーイング、人的資本経営を包含し、「IKIGAI経営」の普及啓発へ公私ともに邁進。IKIGAIオタクとしてすべての社会に「生きがい」を広めることを生業とする。