

社員が語る!未来を拓く働きがい(ハートランス株式会社)
健康経営優良法人「ブライト500」の取得は企業が従業員の健康を大切に考えている証であり、素晴らしい成果です。しかし、その数字の内側にはどのような「人の想い」があるのでしょうか。社員一人ひとりが仕事にどのような「働きがい」を見出し、それがどのように個人の成長と会社の発展に繋がっているのか、ハートランス株式会社さんの事例を通して安全品質管理室の伊藤さんと中島さんのお二人の視点から、その深い洞察と未来への期待を紐解きます。

ハートランス株式会社:左から順に 伊藤 正樹さん(安全品質管理室長)、中島 耕平さん(安全品質管理室)
1.経験を活かし、会社と共に成長する喜び
――本日はお忙しい中ありがとうございます。早速ですが、伊藤様がハートランス様で感じる「働きがい」についてお聞かせいただけますでしょうか?
伊藤 正樹さん(以下、伊藤さん): 私はこれまで、自動車学校での指導員や運送会社への安全指導業務など、教育関係の仕事に長く携わってきました。多様な経験を積む中で、特に「教育」に関わる仕事を探していた時にハートランスの安全担当の募集を見つけ、自身の経験が活かせると思い入社しました。入社以来、安全担当として事故災害の防止活動、健康経営への取り組み、さらには採用業務まで、多岐にわたる業務に携わっています。
――素晴らしいご経験ですね。特に、健康経営については貴社は「健康経営優良法人2025(ブライト500)」に認定されるなど、非常に力を入れていらっしゃいます。そうした活動が、伊藤様の「働きがい」にどう繋がっていますか?
伊藤さん: 安全品質管理室の一員として、運送業界で増加している高齢化に伴う健康起因の事故防止は喫緊の課題と捉えており、国も重要視しています。健康は安全に直結するとの考えから、健康診断後のアフターフォローやストレスチェックなど、健康に関する様々な取り組みを推進しています。社長からも推進を強く求められており、埼玉から岡山まで全国に広がる17か所の事業所全てで、本社と同水準の健康診断や人間ドックの受診体制を整えるなど、全従業員の健康増進を目指しています。
こうした取り組みは、ただ業務をこなすだけでなく、新しい制度を導入したり全国の事業所に浸透させたりと、常に新しいことに挑戦する機会を与えてくれます。私は新しいことを始めるのが好きなので、これは大きな「やりがい」になっています。また、会社が毎年目標を立て、それを達成しながら成長を続けている姿に共感し、その成長に貢献できることに「働きがい」を感じています。常に法令や採用方法、健康診断の受診率向上策など、勉強し、工夫していく必要があり、そこに自己成長の喜びも感じます。
2.『同期』が生まれる環境を目指す、若手育成への情熱
――中島さんは、ハートランスにご入社されてまだ日が浅いとお聞きしましたが、どのような「働きがい」を感じていらっしゃいますか?
中島 耕平さん(以下、中島さん): 私は前職でも運送会社でドライバーとして働き、新人教育なども担当していました。全国に営業所を持つ会社でしたが、人材不足により様々な地域への応援業務が増えた事でプライベートな時間が削られていたため、ワークライフバランスについて模索していた時に、教育に関わる仕事にも興味があったため、ハートランスの安全品質管理室の募集に惹かれて入社しました。
現在は主に現場に出て、ドライバーや作業員の方々とコミュニケーションを取り、安全に対する意識向上を促すことがメインの業務です。また、安全や健康に関する情報発信資料の作成も担当しています。さらに、新入社員の研修も担当しており、座学や実技指導を通じて彼らの定着を支援しています。
私にとっての「やりがい」は、若い世代を増やしたいという強い思いがあることです。若い社員が入社しても、同年代の仲間がいないと不安を感じると思います。私自身、入社後にたまたま同じ年代の仲間ができ、それが働く上で大きな支えになっているので、若い方々が増え、気軽に相談できるような環境を社内に築きたいと考えています。外への情報発信を通じて、会社の魅力や働きやすさを伝え、若手社員の採用を増やすことにも力を入れていきたいですね。それが実現できたら、最高の「働きがい」に繋がると感じています。
3.働きがいを支える基盤は全員で築く
――伊藤さん、中島さん、お二人の言葉から、それぞれの「働きがい」「やりがい」が、会社の成長と深く結びついていることがよく伝わってきました。運送業界では人材確保が大きな課題だとお聞きしますが、その中で、ハートランス様はどのような取り組みをされていますか?
伊藤さん:おっしゃる通り運送業界は人材不足が深刻で、特に若い世代の採用には苦戦しています。当社では、これまで管理者向けであった社内コミュニケーションアプリ「TUNAG」を、今期中に全従業員へ展開する目標を掲げています。これにより、17か所の全事業所で、バラバラな勤務時間のドライバーさんにも安全や健康に関する情報を直接、リアルタイムで届けられるようになります。社内報や安全通信、健康通信といった資料を「TUNAG」で共有することで、全従業員が同一水準で情報にアクセスできるようになり、コミュニケーションの活性化に繋がることを期待しています。
中島さん:私も、この「TUNAG」アプリを通じてこれまで伝わりにくかった情報が直接届くことで、社内の一体感が生まれることを期待しています。若い世代を惹きつけるためには、会社の取り組みや雰囲気を積極的に外部へ発信していくことも重要だと感じています。当社の健康経営の取り組みを外部に発信することは、採用活動においても大きなアピールポイントになると考えています。
伊藤さん:ハートランスでは、社員が自ら「やりたい」と提案したことに対して、会社が裁量を与え、予算までつけてくれる環境があります。提案が承認されれば、自ら責任を持って最後までやり遂げることが求められますが、これは自身の可能性を広げ、大きな「働きがい」に繋がると感じています。私自身、常に勉強し、新しいことに挑戦することで、会社が成長し、ひいては自分の成長にも繋がると信じています。当社の安全品質管理室のメンバーは皆、言われる前に自ら動いてくれるプロフェッショナルな方ばかりで、非常に心強いです。
――お二人の話を通じて、ハートランスさんが単なる運送会社ではなく、社員一人ひとりの成長と「生きがい」を育む場所であることが強く感じられました。本日は貴重なお話をありがとうございました。
取材後記

お二人の話に共通するのは、会社が社員の自主性を尊重し、挑戦を後押しする文化があることです。提案をすれば任され、責任を持ってやり遂げることで、個人の能力は飛躍的に伸び、それが企業の成長へと還元されていく。これこそが、社員が「働きがい」を感じ、ひいては人生の「生きがい」を見出すことのできる理想的な循環ではないでしょうか。
ハートランスさんの挑戦は、運送業界の未来を拓くだけでなく、私たち一人ひとりが仕事を通じていかに輝き、社会に貢献できるかを教えてくれます。この「働きがい」と「生きがい」が響き合う職場が、これからの企業活動のロールモデルとなることを願ってやみません。
【企業データ】
会社名:ハートランス株式会社
事業内容:一般貨物自動車運送事業 等
所在地:〒501-6134 岐阜県岐阜市大脇2-33
資本金:21.8百万円
従業員数:450名(パートなど含む)