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【イベントレポート】「同じ場」で、同時に声を上げてみる——企業と個人が挑んだ初めてのSNS同時発信|IKIGAIパートナー×くまらぼ

2026年6月12日の金曜日、オンラインの画面越しに、小さな交流の場が開かれました。一般社団法人日本IKIGAIデザイン協会が運営する、法人のサードプレイス「IKIGAIパートナー」と、生きがいについての問いを持ち寄る学びの場「くまらぼ」の合同企画です。
                                                                                                             
この夜のテーマは「Story Boost Meetup(ストーリーブーストミートアップ)」。企業と個人がInstagramで同時に発信し、互いに響かせ合うという、初めての試みでした。同じ場所で、同じ瞬間に声を上げることに、どんな意味があるのか。参加者はスマートフォンを手に、その答えを探るライブセッションに挑みました。

監修者画像

【監修者】熊倉 利和

一般社団法人日本IKIGAIデザイン協会 代表理事/IKIGAI WORKS株式会社 代表取締役/IKIGAI広場 編集長

新卒であさひ銀行(現りそな銀行)に入行後、慶應義塾大学大学院(MBA)を経て、セルメスタに転職、2011年に代表取締役に就任。2021年、IKIGAI WORKS株式会社を設立。
健康経営伝道師として350社と750万人にデータヘルス計画や健康経営のコンサルティングを実施。生きがい・働きがいを持って経営を推進するトップランナーらとのインタビューや講演、イベント開催など健康経営や働きがいの普及啓発に取り組む。今では健康経営、ウェルビーイング、人的資本経営を包含し、「IKIGAI経営」の普及啓発へ公私ともに邁進。IKIGAIオタクとしてすべての社会に「生きがい」を広めることを生業とする。

1. 「私もチャレンジな感じで」から始まった夜

幕開けは、司会を務めたゆみちゃんの率直な告白でした。「私もチャレンジな感じでおりまして、至らない点も多いかと思いますが、よろしくお願いします」。画面越しの緊張が、ふっとゆるみます。

当初の想定より落ち着いた集まりになりましたが、ゆみちゃんは「1人でも来てくださることが心強い。来てくださることで、次も開催できるという安心感が生まれた」と、一人ひとりの存在の重みを噛みしめるように語りました。大きなイベントの華やかさとは違う、顔の見える距離感。そこに、本音の対話が生まれる土壌が整っていきます。

企画の狙いは、宣伝ではありませんでした。企業の取り組みと、それを受け取った個人の実感を、同じ時間軸で交差させること。企業が広げたい活動を伝え、個人がそれに抱いた素直な所感をシェアする。その往復を、SNSの機能で目に見える形にしようという挑戦です。

2. 「ありがとう」を可視化する——メンションとリポストの作法

チャレンジの中身は、全員で集合写真を撮り、それぞれのストーリーズに上げて、互いにメンションとリポストを送り合うというものでした。

ゆみちゃんは、あるブランドが一般の投稿を公式アカウントで紹介する事例を挙げ、この機能の本質をこう説きます。「自分だけが自分のことを発信しているのではなく、誰かが発信してくれたことに対して『ありがとうね』と返している状態。それをこの場で体感してもらいたいんです」。

自分の投稿が誰かに届き、感謝として戻ってくる。その循環が、組織と個人の距離を縮めていきます。

Instagramに不慣れな参加者への配慮として、技術的な工夫も共有されました。多くの相手に通知を送りたいけれど、名前が並びすぎて投稿のデザインを邪魔したくないとき、メンションのタグを画面の外へスワイプして隠す方法です。「画面上には見えないけれど、通知はしっかり届く。相手に直接届けたいという気持ちを大切にするやり方です」。参加者からは、驚きの声が上がりました。

操作に戸惑う人にも「まずはやってみる」という姿勢が共有され、場そのものが一つの学びの時間へと変わっていきました。

3. 記号を超えて物語を届ける——IKIGAIくん、メタバース、AIの歌

中盤では、ゆみちゃんから、社団で進めている「IKIGAI万博」プロジェクトが紹介されました。聞き馴染みがなく難しく捉えられがちな「生きがい」を、どうすればやわらかく手渡せるか。その工夫が並びます。

象徴が、新しく生まれたキャラクター「IKIGAIくん」でした。会場では、手作りの「IKIGAIくんTシャツ」がお披露目されます。生きがいを目指したら擬人化してしまった、貝の妖精のような存在。目の位置や眉の形までミリ単位でこだわったというこのキャラクターは、言葉だけでは届かない領域への架け橋になっていました。

プロジェクトのなかで、メタバースのRoblox上に建設中の「IKIGAI QUEST PARK」の映像も共有されました。世界中で毎日1億人以上が遊ぶ空間に、自己理解のための「IKIGAIcanvas™」のエリアや、イベントを開ける「万博ルーム」をつくる計画です。若い人が集まる場所で、生きがいという概念を広げていきたい!その熱が、画面越しにも伝わってきました。

AIで制作したテーマソング『ここから始めよう』も初公開されました。「誰にも見えない場所で何度も踏ん張ってきた日々は無駄じゃない」。40テイク以上を重ねたという制作の執念も明かされます。参加者のひとりは「過去の頑張っていた自分を思い出して泣けてしまう」と、AIが生んだメロディに宿る人間味に言葉を寄せました。

話題は、生きがいという言葉そのものにも及びます。あるアイドルグループが配信で語ったという「皆さんが僕たちを『生きがい』だと言ってくれること自体が、僕にとっての生きがいだった」という言葉が紹介されました。生きがいは、一方通行ではない。支え合い、響き合う関係の中に宿る。直接的な言葉では届かない人にも、キャラクターや歌を通じてなら伝わることがある。そのことが、静かに共有されました。

4. 同時発信の先に見えた、連帯の手ざわり

締めくくりに、いよいよ全員での同時発信が実践されました。「IKIGAIくん」の背景を使い、「はい、チーズ」の掛け声で集合写真を撮影。各自がスマートフォンを操作し、教わったばかりのメンション機能を使って、その瞬間の温度をストーリーズに乗せていきます。

「久々に投稿するから、やり方を忘れてしまった」と笑い合う場面もありました。それでも、次々とリポストの通知が届き始めると、画面を超えたリアルタイムの連帯感が場を包みます。操作を終えた参加者は「温泉にでも入っているような気持ちよさがある。たくさんの人と一緒にいた気がする」と話しました。

次回のコラボ企画は10月30日。「今日は本当にたくさんの得るものがありました。何より、次への自信になりました」。初めての同時発信チャレンジは、次の対話への一歩として幕を閉じました。

編集後記

スマートフォンという「個」の道具を、全員で同時に操作する。その光景は、どこか連帯感を漂わせていました。

「私もチャレンジな感じでおりまして」という最初の一言が、この日をよく表していたように思います。完成品を差し出すのではなく、未完成のまま場を開いて、来た人と一緒に作っていく。慣れない指先でメンションを飛ばし合う小さな動きの積み重ねが、組織という枠の中に、個人の物語を呼び戻していきました。

「1人でも来てくださることが心強い」。規模の数字ではなく、目の前の一人を数える。SNSを宣伝の道具としてではなく、感謝を伝える手段として使う。その使い方のほうを、私は持ち帰ることにしました。


【主催団体】
団体名: 一般社団法人日本IKIGAIデザイン協会
事業内容: IKIGAI経営の普及・推進、法人コミュニティ「IKIGAIパートナー」の運営、IKIGAI探求サークル「くまらぼ」の運営
※「くまらぼ」は、毎月1回オンラインで開催される、生きがいについての問いを持ち寄る学びの場です。
答えを教わるのではなく、参加者それぞれが自分の経験から問いを深めていきます。

【パートナー企業】
会社名: IKIGAI WORKS株式会社
事業内容: コンサルティング業
所在地: 〒409-1501 山梨県北杜市大泉町西井出7509番地
資本金: 29百万円
社員数: 5名

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